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千原ジュニアが2001年にバイク事故で生死をさまよった話は、本人の口から何度か語られているが、その内容はまさに“臨死体験”そのものだった。

事故が起きたのは2001年3月26日。

【年】甲寅・偏財・絶
【月】丁卯・正官・胎
【日】庚午・ ・沐浴
《大運》己巳・印綬・長生
《年運》辛巳・敗財・長生
《月運》辛卯・敗財・胎
《日運》戊子・ ・死

東京・赤坂で、停まっていたタクシーが無灯火で突然発進。それを避けようとしたジュニアは、横にあった石柱に顔面から激突。前頭骨、頬骨、鼻骨、顎、眼のまわりの骨まで、顔の骨という骨が砕けるほどの衝撃だった。

意識を失ったままICUに運ばれ、目が覚めたときには病院のベッドの上。ただ、不思議なことに「痛み」は一切なく、かわりに感じたのは“異様な寒さ”だったという。

それだけではない。意識が戻る前、彼は“お花畑”のような場所を見ていたそうだ。先輩芸人たちが花飾りをつけて、スローモーションで自分を呼びながら走っていた。どこか現実離れした光景に、「ここに行ったら戻れない」と、本能的に感じたらしい。まさに三途の川の向こう側を垣間見たような体験だった。

しかもこの日、ジュニアは冬用のフルフェイスから、春用の“半キャップ”にヘルメットを替えた直後だった。顔は大ケガを負ったが、衝撃が首に集中しなかったおかげで命が助かった、と医者に言われた。

「まさに偶然が命を救った」と言いたいところだが、運命的に見ると“偶然”で片付けられない。

命式を見てもらえば分かるが、凶星が重なった時だった。
不幸中の幸いだったのは、天徳星“巳”が出ていて、先祖から助けられたと解釈できる。

事故後は長期入院と壮絶なリハビリ生活。体重も40kg台まで落ちたが、仲間や家族の支えもあり、芸能界に復帰を果たした。

本人は「あの瞬間で人生が変わった」と語っている。死の淵を見たことで、生きる意味や日常の重みが変わったのだろう。

笑いの世界で生きる男が、一度“死にかけた”。だが、それを乗り越えたからこそ、今の千原ジュニアがある。命ギリギリで踏みとどまったその経験が、彼の芸に深みと凄みを与えているのは間違いない。