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中国で“四不青年”という言葉が一昨年頃から広まり始めた。

①恋愛しない（不恋愛）
②結婚しない（不結婚）
③家を買わない（不買房）
④子どもを持たない（不生子）

という4つの“不”を貫く若者たちを指すらしい。

その背景には、経済格差の拡大、住宅価格の高騰、仕事や生活の不安定さなど、現実的な重圧があり、「どう頑張っても報われないなら最初から諦める」という価値観がネット上で共感を集めているそうだ。

一方で、そんな閉塞感の中で人気を集めているのが「実写恋愛シミュレーションゲーム」である。
画面の中では、イケメン俳優やアイドル風キャラクターが自分を一途に想ってくれる——現実では得られない理想の恋愛体験を、手軽にスマホで楽しめることが魅力のようだ。
これらのゲームは単なる娯楽にとどまらず、孤独感やストレスを和らげる“心の避難所”となっており、SNSの流行語やミームと結びつきながら若者文化を形作っている。

しかし、この傾向は以下のような危険性をはらんでいる。

現実離れの人間関係
ゲームの中では都合の良い相手や理想的な恋愛展開が用意されており、現実の人間関係や恋愛に対する耐性が低下し、対人スキルが磨かれにくくなる。

孤立化の加速
「四不青年」の孤立傾向をさらに深め、社会との接点が減少。仕事や地域社会との関係にも悪影響を与える恐れがある。

経済依存と搾取
無料プレイを装いながら高額課金を誘発する仕組みが多く、生活費や貯金を削ってしまうケースも増加している。

価値観の固定化
ゲーム内での“理想”が現実基準になり、恋愛観や結婚観がさらに偏る可能性がある。

周知のとおり、中国は共産党の思想的統制があり、物質的価値や社会的役割に縛られた人生観が形成されやすい環境がある。

しかし、人間の本質は肉体や制度に縛られた存在ではなく、霊的世界に根ざした「魂の旅人」である。真・善・美の価値を追求することこそが、魂を成長させ、永遠の世界で光り続ける道だ。仮想の愛や一時の快楽に心を委ねれば、魂は鈍り、内なる輝きを失ってしまう。

人生の目的は、物質的成功や制度の枠内での安住ではなく、魂を高め、霊的世界でより純粋な存在となることではないだろうか。そのためには、自らの意志で真実を求め、善を行い、美を愛する――この三つを人生の軸に据えることが不可欠である。